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ワインバトラー・ハーヴィ

第17回:「追求心、探求心」

ソムリエとして専属で仕事をしていた時によく質問されたのはこんなことでした。

「あなたの一番好きなワインのタイプは何ですか?」実はこの質問が一番多いのです。ソムリエによって随分違いはあるかと思いますが、私は「そ~ですね、好き嫌いという観点ではお答え出来ません。個性がそれぞれ違うのでどれも好きですよ!」と。聞き手の方からすると、「何だ偉そうに!」って思われる方が多いかと思います。でも実際はそうなんですよ。この味は、あんな料理やこんな料理と合わせるとベストという組み合わせがありますから。そういう点を言葉としてつけ加えないと不親切なので、一応はお話しますが…

次に多いのは、「お礼やお祝いに紅白のワインを選びたいのですが、どうしたらいいですか?」という質問。予算もあるでしょうし、送る相手にも因りますから、こういう場合はいつも「シャンパーニュなら間違えありませんよ!」とお答え致します。
スタンダードなら白とロゼの組み合わせも良いですが、プレステージ(ドンペリニヨンとかクリュッグとか)なら一本で充分でしょう。頂いた方も特別な日に召し上がるでしょうから嬉しい筈です。

後は、「こんなことを聞くのは、あれなんですが・・・普段は何を飲んでいるんですか?やっぱりワインですか?」という質問です。これには、「例えば風呂上がりならビールですし、酎ハイなんかも新製品が出ると、コンビニでも買ってイートインで飲んだり、コストコなんかにいったりしてリーゾナブルなワインを、氷を入れて飲んだりもします!」とお答えします。

何だか真面目に答えていないように思われて「本当ですか~?」って、「本当です!」ただ、私は日本酒が苦手なので日本酒だけは口にしません。今でこそ、吟醸酒、純米酒他、本当に品質の良いものが多く出回っていますが、30年位前は、2級酒、1級酒、特級酒くらいの区別しか無く、大学生の時に2級酒の熱燗を一気飲みさせられて急性アルコール中毒になり、救急車で運ばれて点滴で一晩入院したくらいでしたから、バカをやったもんです。

「でもでも、それでもど~しても飲みたいワインを一つだけ挙げるとしたら何ですか?」と、しつこいお方もいますので、そのような時は「はい!シャンパーニュの辛口なら何でも良いです!」とお答え致します。

どんなスチュエーションでも合いますし、料理とのペアリングも比較的相手を選びません。ただ、フランスのシャンパーニュはお値段が小売りで求めてもある程度は高いですから、スペインのスパークリングのカヴァでも充分ですね。
ソムリエとして働いていると以上のようなことがよく質問されることです。では、そのワインって最初に造った方は誰ですか?30代の時、ふと、思いました。

色々な文献を見ても調べても、フェニキア人とかシュメール人とか…はっきりしない書き方をしている物ばかりです。自分が職業として扱っているワインの原点を知らないようでは恥ずかしいなぁ!と思いました。料理でも同じことが言えると思います。
一番初めに牛を食べた方は大変勇気がいったと思いますし、ウナギなんて、初めて口にした、又は調理した方は凄いですよ。だって、見た目、気味が悪いですよね!美味しいですけど。

そう考えると多種多様なものは常に、最初に造った方、最初に食べた方がいる訳であります。文献で分からない場合、ご存じの方に聞くしか方法はない訳であります。
何でもよくご存じの仙人に、ある時、伺いました。「ワインを最初に造られた方は何方かご存じでしょうか?」と。

仙人は教えて下さいました。
「大分図書館に上記(うえつぶみ)という古文献がある、これが参考になるから読んで見なさい。」と!都合がつかなくて大分に行く機会はありませんでしたが、もう随分前の話ですが、ハウステンボスが開業した際、業務応援ということで1か月半、長崎に行くことになり、休日に大分図書館に行くことが出来ました。

実際に展示されていました。中をみることが出来ませんでしたが、古文献なので古代の文字で書かれています。阿比留文字(あひるもんじ)という文字でした。
阿比留文字というのは、草書体や楷書体など約3種類の文字があるようです。翻訳本も出ていましたが、大分県民ではないので閲覧できませんでした。

結局、分からずじまいでしたが、その後数年たった時、仙人があるヒントを教えて下さいました。
それは「ワインはね、原点は気付け薬として、ある方が造られたのだよ!」と。

私にはこの言葉だけで充分に確信できました。また付け加えて「ブドウはね、伊勢の皇大神宮のお鏡の台座のデザインにも使われているのだよ、それほど太古から貴重な果物だったのだよ!」とも。
皆さんはこれだけでは分からないかと思いますが、ワインの原点は、ブドウも原料の一つですが、元々は薬草酒だったのです。それが気付け薬としてブドウだけで造られるようになり、ワインになったと推測できました。

さて、では誰がその造り方を教えて下さったのかが問題ですね。昨年、懇意にしているワインジャーナリストさんにその真実をお話し致しましたところ、「へぇ~そうなんですか?」で終わってしまいました。私が何年もかけて調べ想像し、これだ!と思えるところまで行き着いたのに、たったこの一言で終わってしまったのは残念でした。

しかしながら、真実は一つしかありません。こういった不思議な話をしても分かって頂けないのは残念ですが、仕方ありません。それはワインに限ったことではないのです。
この世の中は不思議の塊で、何か一つのことに疑問を感じて追及し続けていく時、必ず壁にぶち当たります。仙人は、これを不思議と神秘の扉と仰っていました。大きな木に枝葉が付いているように、その枝の元を追及し辿っていくと必ず同じ幹にたどり着くようになっているのです。

扉は私だけに限らず、皆さんの前にも、違う形で現れる筈です。

扉の目の前に立った時、押して入っていくことが出来るか?何気なく見過ごしてしまうか、私を含め皆さん次第なのです。枝葉から幹に、つまらないと思われるようなことでも、追求してゆく、追い求める。求めない人には与えられません。
あなたはどちらでしょうか?

by ハーヴィ

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